不登校とサナギの話

先日、入間の親の会「にじいろのたね」さまにお招きいただき、研修会の講師をさせていただきました。

研修会のテーマは「学校に行きたがらない子をサポートするコツ」でした。
いわゆる登校しぶりや不登校の対策です。

実は私自身、小中学校のころ、学校にいけていない時期がありました。

当時は自分では本当に体調不良を感じていたのですが、その時の状態や症状を今振り返るとうつ状態だったようにも思われます。
でもその後、ある理解者との出会い等を経て復調し、学校に行けるようになり、今に至ります。

そのようなわけで、私は支援者としてだけでなく当事者として、また、まだ小さいですが子どもがいますので親として、などと多面的な立場からお話をさせていただきました。

登校しぶりや不登校は、親としては焦りや不安、時に怒りさえ感じてしまい、なかなか子どもの心に寄り添うことができづらい問題です。

しかし実は一番不安を感じて辛い思いをしているのは子ども自身です。

親さえも味方になってあげられないとしたら、子どもは自分を守るために引きこもるしかありません。

まず一番大切なのは子どもの味方になり、寄り添ってあげることだと思います。

その上で、例えば学校を休んでゲームやネット三昧では昼夜逆転したりしていっそう学校に行けなくなりますし、発達や学習の機会が失われたり偏ったりしてしまいますので、生活の管理が重要になります。

また、発達に個性がある子の場合は、その子の特性に基づく学校が辛くなる要因が必ずありますので、可能な範囲で学校における合理的配慮をお願いした方がよいでしょう。

それら合理的配慮のアイディアについて、また家庭での過ごし方のポイント、それから不登校のきっかけや結果として起こるいじめの問題等、色々とお話させていただきましたが、一番お伝えしたかったことは、焦らずにお子さんの気持ちに寄り添って頂きたい、ということです。

以前、ある不登校のお子さんを持つお母さんが「私はこの子を無理やり学校に行かせようとは思っていません。今は休みが必要な時期で、こういう時期を必要としている子は常に一定数いるのだと思います。蝶になるための「サナギの時期」だと思っています。さなぎは下手にいじらないほうがいいんです」とおっしゃっていました。

実は私も学校に行けていなかった時期に、母に同じようなことを言っていたそうで(私自身はあまり記憶にないのですが)、「あなたは『僕は今サナギで、いずれオオムラサキになるんだ!』と言っていたよ」と伝えられたことがあります。

自分を日本の国蝶に例えるなど、図々しいにもほどがありますし、実際大人になった今、オオムラサキどころかモンシロチョウも怪しいところですが、ただ確かにサナギのままではなく羽化はしたように思います。

きっと、現在学校に行けていない子達も、いずれきれいな羽を開いて社会という名の空に飛び立つため、今はじっとサナギの中でその時を待っているのかもしれません。

ぜひ、焦らずお子さんの心に寄り添って味方になってあげ、その上で学校に行かないことで起こる様々なデメリットやリスクを最小化する取り組み、また行っていない時間をより有効活用する取り組みをして頂きたいと思います。

不登校研修会